ZOOMS 2017 受賞者 パリツアーレポート

2017年11月、ZOOMS JAPAN2回目の受賞者となる山田憲子さんと片上久也さんがパリを訪れ、CP+およびこのフォトアワードの連携イベントである“Salon de la Photo”(サロン・ドゥ・ラ・フォト)で写真展示やトークショーを実施しました。
世界最大のアートフォトフェア“Paris Photo”をはじめ、街じゅうのギャラリーやアートスペースで様々な写真関連のイベントが催される11月のパリ。2人の貴重な体験の一部をレポートします。

Salon de la PHOTO
写真展示/ギャラリートーク

11/8~12の5日間、“パリのCP+”ことSalon de la Photoではフランス版“Zooms”の受賞者2名の作品と合わせて合同展示が実現。セバスチャン・サルガドの特別展示など充実した展示企画と合わせて実施されました。初日の夕方には会場内イベントスペースにてトークショーを実施、多くの一般客とプレスが日仏受賞者と審査員のクロストークに耳を傾けました。

Salon de la Photoが開催されたParis Expo

日仏の受賞者展示を合同で実施

作品展示の前で

現地の学生の取材も

日仏の受賞者・審査員によるトーク

セバスチャン・サルガドの特別展示も(中央がご本人)

PARIS PHOTOほか
写真関連イベント

11月のパリは街じゅうで写真イベントが開催されており、受賞者2人はさまざまなイベントを体験。PARIS PHOTO(世界最大のフォトフェア)や、ルーブル美術館のふもとで実施されるフォトフェアfotofever、オルセー美術館近く、セーヌ川に係留された船上で行われ、インディペンデントの写真系出版社が出展するフォトブックイベントPolycopiesなど、パリ市内で行われる様々な写真関連イベントを訪れ、写真家としても大きな刺激を受けたようです。

PARIS PHOTO会場にて

世界中からギャラリーや出版社が出展

Polycopies 会場の様子

fotofeverの会場入り口にて

ヨーロッパ写真美術館ほか
ギャラリー/ポートフォリオレビュー

ヨーロッパ写真美術館館長のモンテロッソさんにご招待いただき、キュレーターのナビゲートで開催中の企画展示を観覧した後、お2人の作品を見ていただくことに。また、ブレッソンなど並々ならぬ巨匠の写真を扱う、フランス最古の写真専門ギャラリー、ギャルリ・アガット・ガイヤールを訪問。キュレーターのフィオナさんにポートフォリオレビューを受けました。山田さんの作品に興味を持たれていて、後日ギャラリーで取り扱いたいとオファーが!(ただいま交渉中)
ギャルリ・エイドリアン・ボンディでは前回の受賞者、山本さんの個展が開催されていました。オーナーのエイドリアンさんにも作品を見ていただきました。その他アートブックフェアOFFPRINTや、朝の時間を利用して蚤の市を散策したり、写真でいっぱいの11月のパリを満喫できたのではないでしょうか?

MEP館長モンテロッソさんと2人
(左端は前回受賞者の山本さん)

アガット・ガイヤールのフィオナさんの
レビューを受ける山田さん

山本さんの個展の様子

ボンディさんのレビューを受ける片上さん

アートブックフェアOFFPRINTの会場にて

蚤の市で古い湿版を見つけた山田さん

受賞者お2人のコメント

山田憲子さん

歩いたことのない場所を自分の足で歩く、それが写真のためであるということが、とても嬉しかったです。
常に高揚感と緊張感が入り混じり、見るもの、頂く言葉、全てが刺激的で、この先の自分の写真を考えるきっかけとなりました。
お世話になった関係者の方々、そして片上さんに感謝です。

片上久也さん

この度2度目のパリでしたが、今回はsalon de la photoでの写真展示やparisphoto,photofever等いろいろなイベントを巡り、パリの写真文化に触れ、貴重な経験ができ楽しくもあり圧倒された日々でした。
作品を見てもらえる機会を与えていいただき関係者の方々に感謝するとともに、作品に対する考え方や思いを言葉で表現することが、言語も含め大事だということを痛感したパリ滞在でした。
パリで感じた空気や色、出会い、体験を忘れずにこれからも作品を撮り続けようと思います。

短い期間ではありましたが、受賞者2人にとって、新しい発見や貴重な出会いにつながったパリツアーになったのではないでしょうか。
CP+は山田さん、片上さんの今後の活動を引き続き応援していきます!